社用車、中古車の税務上の取扱い

社用車 節税 法人・フリーランス

法人にて社用車を購入する際の税務上の取扱い及び中古車にすべきか等税務の観点からまとめました。

本記事で分かること!
  • 社用車の税務上の取扱いがわかる
  • 中古車の節税方法のポイントがわかる


1. まとめ

結論から先に申し上げますと、社用車の税務上及び中古車の節税のポイントは以下のとおりとなります。

  • 社用車を購入しても、一時の費用とはならない
  • 新車の耐用年数は、軽自動車が「4年」、乗用車が「6年」となる
  • 社用車を個人使用する場合、給与課税されてしまう
  • 社用車を個人使用する場合、社内規定を整備することで税務リスクを逓減するのも一案
  • 中古車の場合、新車と耐用年数が違い、原則的には適正に見積もる必要がある
  • 中古車の耐用年数について、適正に見積もれない場合、簡便法(「耐用年数 = (法定耐用年数-経過した年数)+経過した年数×0.2」(小数点未満切捨て))による方法が認められている
  • 一般的に新古車は市場価格の半額以下とはならないので、新車と同じ耐用年数により減価償却費を算出

2. 社用車の税務上の取扱いとは?

社用車の税務上の取扱いとして、①購入、②使用、③売却のイベントに分けて解説していきたいと思います。

① 購入
まず、社用車を購入すると、「車両運搬具」という資産が計上されることになり、支払った金額が全額一時的に損金算入(経費計上)されるわけではございません。

② 使用
車等の固定資産については、耐用年数という想定使用可能期間が税務上で定められており、それに従って、例えば6年かけて損金算入していくことになります。これがいわゆる「減価償却」です。

「減価償却」の詳細な制度内容等の解説はここでは割愛させて頂きますが、車両の法定償却方法(届出を行わない限り、採用される償却方法)は定率法とされている点注意が必要です。

また、新車の耐用年数は、通常、小型車(総排気量が0.66リットル(660cc.)以下のもの。いわゆる「軽自動車」。)であれば「4年」、それ以外であれば「6年」となります。

なお、6年までの定率法の償却率は、以下のとおりとなります。

  • 2年:1.000
  • 3年:0.667
  • 4年:0.500
  • 5年:0.400
  • 6年:0.333


  • また、個人使用のものを、法人の社用車として購入している場合は、法人から個人への経済的利益の供与として、その個人が役員の場合は役員給与として、取り扱われます。
    役員給与として取り扱われてしまうと、個人側で所得税を納付しなければならなくなるため、社用車の個人使用は極力避けるべきと考えられます。

    とはいえ、社用車であったとしても、個人的に使用する場合があろうかと思います。その場合、どうやって法人使用と個人使用を分けるのでしょうか?
    これは、税法上明確に規定がございませんので、事実認定となりますが、使用日数や使用走行距離等で個人使用分を算出することになろうかと思います。

    上記の場合、かなり煩雑な計算となり、正確に算定することが困難と考えられるため、例えば、社内規定等により社用車の条項を定める(例えば、個人使用した場合、使用日数あたり、一日〇〇円とし、利用者は法人に支払う 等)方法により、税務リスクを逓減するのも一つの案かと思われます。

    ただし、あくまでも税務上のルールが明確に定まっていないため、社内規定等定めておくと、税務調査時に説明しやすい等の意味で逓減できると考えられますので、定めたからといって問題ないとは言い切れない点ご留意ください。
    詳細は、担当の税理士又は会計士に相談ください。

    ③ 売却
    車両を売却した時の税務上の取扱いとしては、売却損益が益金(収益)又は損金(費用)の額となります。
    また、売却した時の消費税の計算対象は、売却損益ではなく、売却対価となります。

    3. 中古車の取扱い

    それでは本題ですが、中古車の税務上の取扱いはどうなるのでしょうか。

    購入時と売却時の取扱いは新車と基本的には同様ですが、使用時、つまり減価償却の取扱いが異なります。

    新車の取扱いは上記のとおりですが、中古車の減価償却は計算要素である耐用年数の算定方法が新車の取扱いと異なります。

    中古車の耐用年数は、法定耐用年数ではなく、その事業の用に供した時以後の使用可能期間として見積もられる年数によることができます。

    ただし、その中古車の金額がその中古車の再取得価額(中古車と同じ新品のものを取得する場合のその取得価額をいう)の50%に相当する金額を超える場合には、耐用年数の見積りをすることはできず、簡便法による計算も認められていないため、法定耐用年数により計算することになります。

    使用期間が見積れない場合は、簡便法によることとされており、その具体的な計算方法は、「耐用年数 = (法定耐用年数-経過した年数)+経過した年数×0.2」により算出することとなります。

    また、上記計算により算出した年数に1年未満の端数があるときは、その端数を切り捨て、その年数が2年に満たない場合には2年とすることとされております。

    つまり、3年使用済の中古車(軽ではなく乗用車)を購入した場合、耐用年数は、「3年(0.667)」(6年-3年+3年×0.2=3.6年)となります。

    以上の結果より、中古車を購入する場合、市場価格の半額以下のものであれば、簡便法により耐用年数の算定が可能であり、仮に2年となった場合は、償却率が1.000のため、1年で全額損金(費用)の額に算入できることとなるため、1年でおとしたい場合は、事前に検討する必要があろうかと思われます。

    なお、新古車は一般的には市場価格の半額以下とはならないはずなので、新車と同じ耐用年数により減価償却費を算出することになります。



    以上、となります。
    本記事が皆様にとって有益であれば何よりでございます。

    ご拝読ありがとうございました。

    ※本記事の内容は、公開時(上記をご確認ください)の法令等に基づくものですので、ご留意ください。

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